10月20日、渓和森林公園にて下川商業高校1年生の森林環境教育が行われました。
まずは森林調査のやりかたについて説明を受けます。
対象木は、今回も北海道の人工林の代表樹種であるトドマツです。
今回は樹高と、高さ130cm地点での幹の直径(胸高直径)を測定します。
昨日の中学生同様、樹高を測るのに樹高測定器を使用します。
木のてっぺんが測定器の斜辺の延長線上と一致する地点を探し
測定木からの距離をメジャーで測ります。
胸高直径も同じく、林尺で。
さて、いよいよ間伐です。
良質な木材を育てるために林の成長を促したり、
下層植生を豊かにしたりという
間伐の意義を再確認したうえで
みんなで力を合わせて頑張ります。
安全に十分配慮。
昨日の中学生が倒した木よりも、
太めの木をチョイスしてます。
受け口をつくってから、追い口。
手順は同じです。
伐倒したトドマツの枝葉をとって、エッセンシャルオイルづくりを行います。
高温の蒸気で蒸すことで、枝葉の中に含まれている精油成分を取り出します。
北町の工場に場所を移して、窯につめる作業を行いました。
カゴに枝葉をギュウギュウに詰め込みます。
詰め込み過ぎてカゴが壊れるんじゃないかというぐらい欲張っていました。
それを吊って操作して、いよいいよに窯に投入です。
幣法人 森の生活で精油の製造販売を担当している田邊の指導のもとすすめていきます。
普段できない体験を前にずっとハイテンションの学生たち。
蒸留している時間は、
今年建ったばかりの町の施設ガーデニング・フォレスト「フレペ」にて
卓上蒸留機を使った蒸留体験と、
トドマツのエッセンシャルオイル等を使用して
ルームスプレーづくりを行いました。
卓上蒸留機に、先ほど採ってきた枝葉の一部をつめます。
さっきのカゴに比べるとだいぶ小さく見えますね。
でも原理は同じです。
左側の容器で蒸された、精油成分を含んだ上記が右の管に移動すると、
冷やされて液体になり、下の器にたまっていくというしくみです。
バケツは、管を冷やすための水を抜く際の受け皿の代わり。
たまった液体はちょうどドレッシングのように水の部分と精油の部分に分かれます。
その油の部分がエッセンシャルオイルです。
水の部分は蒸留水と呼ばれ、化粧水等として利用できます。
透明な容器なので蒸留の原理がよくわかりました。
ルームスプレーづくりは、少量のアルコールに精油を溶かすところから始めます。
精油は、トドマツのエッセンシャルオイルをベースに、
ラベンダー、マジョラムなどを好みに応じてブレンドします。
その後、蒸留水を混ぜて完了。
オリジナルブレンドのルームスプレーが完成です。
1人1個、本日のお土産です。
最後は工場に戻って、とれた精油の確認と、
蒸留後の枝葉を床に敷いて、お待ちかねの足浴です。
立ち上る蒸気が気管支に良い影響を与えるそうです。
ロシアの民間療法にあるようですね。
みなさん、温かくて気持ちいいと好評でした。
うーん、先生も満足げ。
1日かけて、林業の現場を実感する調査と伐採、
そして森林資源の利用について体験を通して学びました。
木材を可能な限り有効に利用し尽くす、
下川町のゼロエミッションの考え方が実感できたのではないでしょうか。
そして森に関わる多様な仕事があることも知りました。
11月2日には、士別市の翔雲高校さんとキャンパス交流事業があります。
みんな、今日学んだことを翔雲高校の方々にも伝えられるでしょうか・・・。