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北海道 道北の小さな町 下川町の森林環境教育

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ヨモギを採ろう 下川町幼児センター森のあそび

5月24日(月)、「下川町幼児センター こどものもり」さんの今年度2回目の
森のあそびが桜ヶ丘公園げんきの森にて行われました!
今回はヨモギのおだんごに使うヨモギを採りにいきました。
暖かくなってきて生き物たちが一斉に目を覚ました森で
楽しく遊びましょう!

はじめにいつものお約束
・お友達にケガをさせることをしない。特に木のぼっこを振り回さない。
・大人の声が聞こえないほど遠くへ行ってはいけません。
・大人に聞かずにものを口に入れてはいけません。
を確認して、レッツゴー!

公園内の木々が葉をつけ始めました。
シラカバもその1つ。

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森の生活代表によるレクチャーが始まりました。
1つ1つの葉っぱを真剣に眺めながら、
子供たちから口々に声があがります。
「虫に食べられてる!」
「ちょっと茶色になってる」
よーく見ると、いろんな葉っぱがあるねぇ。

桜ヶ丘公園には大きな池があります。
池には何があるかな???

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鳥やアメンボ、たくさんの生き物がいましたが、
みんなで大興奮してしまったのが・・・
なんと、対岸を猛スピードで駆け抜ける動物が!
シラカバの林の中に逃げ込むと
急に立ち止まってこちらを不思議そうに眺めているそれは・・・

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わかりますか?
ウサギです!
すっかり夏毛に生え変わっていました。
思いがけない出会いに
大人も子供もみんな大喜び。

池の脇を通り抜けて、
いよいよ森の中へ入ります。
足元には、
ヨモギ、ヨモギ、ヨモギ!
ヨモギが群生しています。

ヨモギの簡単な見分け方を覚えたら、
おだんごづくりに使うために
みんなで収穫です!

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はじめのうちは、
「これよもぎ?」「これはちがうの?」
とみんな自身なさげでしたが、
だんだん自分たちだけで判断できるようになってきました。

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そうそう、うまいうまい!
手つきもこなれてきました。
「見て見て!こんなに採った!」
「これ採ったやつ!見て!」
みんなが持参したビニール袋に
どんどんヨモギがたまっていきます。
あたりにはヨモギの香りが漂っていました。

先月のもりのあそびでは
やっと地面から顔を出したくらいだったふきのとうも
すっかり背を伸ばして綿毛をこしらえていました。

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そしてそれに群がるカメムシたち。

ヨモギ積みの後は、
桜を見に行きました。
ここ桜ヶ丘公園にはその名のとおり
桜の森があります。

トンネルを抜けると・・・

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ひっそりとした、でもとても立派な桜です。
「さくらもちの匂いがした!」
なんていう子もいました。
よく鼻がきくなぁー。
落ちている花びらを夢中になって
拾っている子もいましたね。

そして、最後に郷土資料館の前にある
人工池をみんなで覗いてみました。

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「オタマジャクシだー!」
「アメンボ!」
さっそく見つけたようです。
この人工池、先月の森のあそびの時にはまだ水が張られていませんでした。
水を張ってまだ1ヶ月くらいなのに、
もういろんな生き物の棲家になっていました。
すごい。

今回は天気にも恵まれ、
ぽかぽか陽気だったので
みんな寒さを気にせず遊べましたね!

前回に引き続き、
美深町で森の幼稚園の活動をしている
「ニウプ森の幼稚園イコロ」のお母さん方と子供さんたちも
参加して下さいました。
イコロはアイヌ語で「宝」という意味だそうです。
子供も「宝」、自然も「宝」。
他の地域の方々とも学び合いつつ、
成長していけたらな、
と思います。

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さてさて、
今回、僕もちゃっかりみんなと一緒にヨモギを摘んで、
持ち帰りました。
↓これです。

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右端にヨモギでないものがありますね。
ヨモギを摘んでいたら、
「これあげるー」
とトウヒの球果を手に持った子供。
これ何に使ったら良いの?
と尋ねたら、教えてくれました。
「天ぷらにして食べる!」
「工作する!」

うーん、工作の方を選ばせてちょうだい・・・
というわけで、事務所の机に置かせてもらってます。

みんな、よもぎだんごはおいしく作れるかな??
気になります。
次回は親子遠足の予定です。
今度はどんな発見があるでしょうか??
楽しみです。
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by morinoseikatsu | 2010-05-24 16:15 | 幼児センター

枝打ち体験 下川中学校2年生

平成22年5月11日(火)
下川中学校2年生の森林環境教育「枝打ち体験」が
下川中学校の教室とグラウンドで行われました。

「枝打ちを通して、森林や林業について考えよう」というのが目標です。
自ら考えてもらうため、グループワークの時間を多くとりました。

今回は下川町役場建設林務課の斎藤丈寛さんを講師にお招きし、
現場の視点からたくさんのコメントを頂くことができました。

1グループ5人、4グループに分かれてスタートです。

はじめに
枝打ちは、「どんな森」に「何のため」にするのでしょう?
グループワークで考えます。

色んな回答がありました。
・「青々とした森」を「日当たりを良くするため」に
・「安全な森」を「みんなのため」に
・「キレイな森」を「日光をよく通すため」に
・「キレイな森」を「枝が伸び過ぎないようにするため」に

これを受けて、
斎藤さんからのコメントです。
結果は、「みんな正しい!」でした。
みんな正しいのですが、
今回は「良い木材を生産する」ための枝打ちについて
、掘り下げてみんなで考えてみよう、という説明。

枝打ちをしないと、木材になった時に節(ふし)ができます。
節が多い木材は、見た目に良くなかったり、強度に問題が生じるようです。
斎藤さんから、実際に節の多い木材と節の少ない木材を見せて頂きました。
話しを聞いたり、写真で見るだけでなく、実物を見ること、大事ですね。

では、良い木材を生産するための枝打ち方法について考えてみよう!
・枝の切り方は?
・樹高10mの樹木の場合、地上から何mのところまでの枝を落とすか?
この2点をグループワークで考えて、黒板に書いてもらいました。

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切り方は、幹ピッタリで切る、幹から少し離す・・・
高さは、3mまで、5mまで・・・
みんな、頭を使って色んな答えが出ました。

これを受けて、斎藤さんからコメントです。

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枝打ちの仕方は・・・細い枝の場合は、幹との境いピッタリで切り落とす。太い場合は、枝の根元にある枝座(えだざ)と枝の境で切り落とす。
そうすると、成長の過程で切り口が綺麗に巻き込まれる、とのことです。

枝打ちの高さは・・・概ね、地上から樹高の3分の1のところまで。
枝についている葉は、樹木の成長のために光合成を行う重要な器官です。
それ以上切ってしまうと、樹木の成長を妨げてしまうようです。

枝打ちの方法について考えた後は、実際にフィールドに出て枝打ち体験してみよう!
下川町中学校のグラウンドの脇にはアカエゾマツが2列に植えてあります。
少し風の強い日でしたが、
生徒のみんなに1人1丁、ノコを持って枝打ちをしてもらいました。

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枝打ち前の木々です。

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斎藤さんから事前説明。
ノコギリの取り扱い方の注意はもちろん、
樹高の3分の1ということと、
勢いのある立派な枝は残し元気のない枝を切り落とすということを意識して、
スタート!

みんな、無心になって枝打ちです。
意外に、丁度良いところで真っ直ぐ切り落とすのは難しい・・・

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う~ん、なかなかうまいじゃないですか!
グループワークを重ねた結果でしょうか、
枝打ちの方法についてちゃんと理解しています。

おもしろかったのは、
作業中、多くの生徒さんが風に流された木くずを浴びていました。
野外でこのような作業をする場合は、
風下に立たないようにしなくちゃいけないですね。
やってみて、初めてわかることです。

さてさて、もう一つ、大変興味深いものも観察することができました。
2年前の先輩が枝打ちしたゾーンに行ってみると・・・

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2年間の成長を経て、切り口が巻き込まれている様子を実際に見ることができました!
継続して森林環境教育を行ってきたからこそ、
こんなふうに過去の作業の経過を観察することができました。

みんなでやれば、作業はあっという間にすすみます。
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スッキリ!
林内が移動しやすくなったり、林床に光が当たる様子が実感できました。

林内の様子。

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↑枝打ち前

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↑枝打ち後

その後、教室に戻り「ふりかえり」を行いました。

斎藤さんより、丸太を適当な径の円柱状に加工した「円柱材」を使って、
先ほどの枝打ちがどんな効果となって表れるのか、確認しました。

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そして、枝打ちにはコストがかかること、
そのコストが木材の価格になかなか反映されていない現状や、
都市部に住んでいる人の中には、
節の無い材よりも節のある材の方に風合いを感じて好む人もいる、
という面白い話を紹介して頂きました。
ただ、枝打ちには病害発生の抑制、林内環境の改善、雇用創出などといった
側面もあるため、そういったことも含めて捉えることが必要なようです。

「林業技術」というと完成された技術というイメージがありますが、
枝打ちひとつとって見ても、
樹木の生態や施業目的や社会状況と複雑に絡み合っているということについて、
体験を通して、少しだけ「自分のこと」として考えることができたように思います。

生徒さんに感想を述べてもらいましたが、
みんな口を揃えて
「楽しかった!」

森林率9割の下川町、
「趣味は枝打ち」
なんて中学生が登場する日は近い!?
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by morinoseikatsu | 2010-05-11 15:25 | 下川中学校