6月17日(金)下川商業高校2年生を対象に
森林環境教育が開催されました。
学校林の測量を行い、経済価値を測定します。
測量では旭川市の
株式会社ティンバーテックさん
にお越し頂き、ご協力頂きました。
ありがとうございました!
まずは教室にて説明。
「学校林の林班の一部が与えられて、
そこに生えている木を全部売って、おこずかいにしても良い!
価格は、1㎥あたり9,000円。」
という設定のもと、いったいいくらになるのか、
学校林のお値段を測定します。
測定にはICT技術を用います。
この学校林、道と町で「分収契約」なるものが交わされており、
実際に木材を販売して収入を得ることも見越されている場所です。
これから高校生のみなさんが算出する学校林のお値段は
とても重要な数値なのです。
ティンバーテック社長から測定方法についてガイダンス。
プロから話が聞ける貴重な機会です。
実際にやってみよう、ということで、室内練習。
これは、レーザー距離計。
測定物までの距離と、角度から樹高を測定できる装置です。
慣れるまではちょっとぎこちない・・・。
練習のあとは、学校林に移動しての活動です。
役場の斎藤さんからも学校林のお話を頂きました。
学校林には、林班の中に25m×25mのプロットがとってあり、
あらかじめプロット内の樹木に番号をマークしておきました。
林班の面積をGPSで測定します。
これが、GPS。
グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)の略で、
人工衛星を利用して地球上の位置情報を割り出すことができます。
頭につけるこの装置で宇宙の衛生をキャッチするわけです。
そしてプロット内の番号がふってある樹木の高さ(樹高)を、
さきほどのレーザー距離計を使って測定。
樹木の太さ(胸高直径)は輪尺という道具を使用して測定します。
これが、輪尺。
ここだけはアナログな作業をして頂きました。
データを集めたら、
高校に戻って、パソコンルームにてデータ入力作業です。
GPSで測定した情報を入力すると、
なんとたった今測定してきた位置情報がgoogle earth上に
載せられるのです!
こんな感じ。
各班の測定した林班の外周を重ねて比較することもできます。
その後、樹木を円錐に見立てて、
胸高直径=底面の直径
樹高=円錐の高さ
としてプロット内の木材の合計体積を求め、
面積比から林班全体の合計体積を求めました。
円錐の体積は1年の末に学習済みとのことでしたので、
復習も兼ねて取り組みました。
そして、試行錯誤しながらExcellを使って
なんとか合計体積を算出できました。
算出した体積[㎥]に単価9,000円を掛けて・・・。
出てきた数字にみんな大喜び!
が、、、それで終わりではありません。
ここから、伐採・搬出にかかる費用や
森づくりにかかる費用を引くと・・・
みんなの顔色が徐々に険しくなっていきました。
林業活性化や森づくりを進めていくには
1㎥あたりの単価(今回は9,000円)を上げていくことが一つの方策で、
そのためには暮らしの中で国産木材をもっと使っていくことが重要、
と斎藤さんからのお言葉。
今回の実習をとおして、体と頭を使って
森林の経済的価値について考えました。
商業高校のみなさん、森林を見る目が変わったのでは?
私も大変勉強になりました。
森林の有する様々な価値について知り、考え、議論していくこと、
大事ですよね。
プログラム終了後、先生、学生さんにプログラムの評価アンケート
にご協力を頂きました。
こちらの結果も後日報告します。どきどき。
ご参考までに今回使用したワークシートを掲載します。→
こちら
もとのファイルデータが欲しい方(いるかな?)はご一報ください・・・。